1952卒
 若田　タカヨさん

先ず昭和27年卒業の若田タカヨさん。ご存知のように宇宙飛行士、若田光一さんの母上で
す。創立70周年の時には「卒業生のおはなし」として光一さんを育てられたおはなしをし
てくださいました。現在若田さんは、大宮ゲートボール協会の理事として活躍され、連合
会長には、元オリンピック選手の小野清子さんがおられるそうです。その他に、講演会に
も出席していらっしゃいます。それでは若田さんのお便りを紹介いたします。
　
　私は、昭和女子高等学校の卒業生であることをいつも誇りに思っております。卒業後、
電々会社に入社し、主に監査課の仕事を約１２年間致しました。その12年の間に東京に転
勤し結婚をして、長男の光一が生まれました。活発に動き回る子供の姿を見たとき、母親
として子育ての大切さを感じて、会社を辞めて子育てと家事に専念しました。やがて、次
男も生まれて、毎日戦争の様に忙しい生活をしながら、 子供はどのようにして成長してい
くのだろうか？ 母親の心はどのように変化していくのだろうか？と忙しい合間に、ノート
に記録して参りました。その育児ノートは今も残っていて私を楽しませてくれます。子供
たちはアッという間に大きくなり、私も再び近くの会社に勤務致しました。 やがて定年
を迎える頃、長男の光一が宇宙飛行士になり、急に慌ただしくなりました。 新聞社やテ
レビ局からの取材があり、不慣れな対応で申し訳なかったのですが、なにしろ一生懸命で
した。そして光一は4回宇宙に飛び立ちました。4回目は船長という大任も果たさせて頂
き、身に余る歓びを感じております。 打ち上げの時は私達家族も、アメリカや、カザフス
タン迄、応援に行きました。 次男も東京都庁に勤務しております。２人の息子がお蔭様で
健康で働いております事を感謝しています。
　
　主人は平成１０年に亡くなりましたが、子煩悩で、でも厳しい面もあり、主人のおかげ
で子供達も立派に成長したことをありがたく思っております。かけがえのない母校が今後、
ますます繁栄しますことをお祈りいたします。同窓会の皆様も、どうか お元気でお過ごし
くださいませ。

若田　タカヨ